❤ Mamingの京都エッセイ❤ vol.3
4月25日から全国的に外出の自粛が促されて2週間が過ぎました。「 毎日の感染者数がどうやら落ち着きの数字を見せているのか? 」といったニュースも流れ始めている今日この頃。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
コロナ感染をこれ以上増やさないということで、「極力、家で過ごしましょう」と、“ おうちで暮らそう ” という言葉や “ ステイ ホーム ” という英語の言葉も定着しつつあります。
私は、外出自粛の間は 「 きちんと ご飯 週間(しっかりご飯をたべよう) 」として、毎日料理をつくって献立から見える “ 京都のこと ” をこのブログやフェイスブックで発信できればなと思っています。
さて、“ きちんとご飯週間 ” も3日坊主にならずになんとか継続。朝食も調子にのって “ ホテルの朝食 ” と題してシリーズ化しています。7日分の献立をアップできましたので、「 ホテルの朝食風7日間のブレックファースト総集編 」をご案内します。
【 目次 】目次の各項目の上をクリックすると、その文章へ移動します。
- ★おうちで暮らそう 4月27日~5月10日 “ ホテルの朝食風7日間のブレックファースト総集編 ” 第1弾!★
- ❤ 1日目 ❤ 4月27日《 彩りサンドイッチ 》 目にもあざやかな野菜がぎっしりサンド!
- ❤ 2日目 ❤ 4月29日《 餡バターサンド 》 甘い粒あんに風味豊かな北海道バターも入った贅沢なサンド!
- ❤ 3日目 ❤ 5月2日《 ホテルの朝食スタイル・ブレックファースト 》 今日からホテルの朝食を意識してブレックファーストに本腰入れます!
- ❤ 4日目 ❤ 5月2日《 バターたっぷりホクホク北海道新じゃがの朝食 》 春の北海道のめぐみを朝食に!!
- ❤ 5日目 ❤ 5月6日《 筍のバターしょう油焼きブレックファースト 》 バターとしょう油で旬の筍を味わう!
- ❤ 6日目 ❤ 5月8日《 オムレツとシャウエッセン・ソーセージの朝食 》 ボリュームアップの朝食でフルーツヨーグルトも登場!
- ❤ 7日目 ❤ 5月6日《 カレー風味のバターライスと新玉ねぎのバターポン酢焼 》 バターが香るスペシャルブランチ
- ❤ Mamingのつぶやき ❤
★おうちで暮らそう 4月27日~5月10日 “ ホテルの朝食風7日間のブレックファースト総集編 ” 第1弾!★
❤ 1日目 ❤ 4月27日《 彩りサンドイッチ 》 目にもあざやかな野菜がぎっしりサンド!
今朝の朝ごはん!いつもはセブンイレブンのメープルパンでしたが、朝寝坊ができる今朝は今流行のボリューミーなサンドイッチを作りました。
“ 彩りサンドイッチ ” という名称をつけましょう(笑)。会社では紅茶でしたが、今日はセブンイレブンのセレクト珈琲である「ドリップコーヒー コクのオリジナルブレンド」を飲みました。
サンドイッチにはレタス、ロースハム、きゅうり、たまご、にんじん、紫玉ねぎ、レタス の層ができてますよ!我ながら上手くできました。たまご、にんじん、紫玉ねぎにはそれぞれ味つけがしてあります。
さて、今回の珈琲カップソーサーを調べますと、長崎の「藍水(りんすい)」窯の藤川法男さんという作家さんのものでした。京都の四条大宮の雑貨屋さんで購入して、もう20年は経ちます。カップの形は全体的にでぼこぼこしていて手づくり、手書きの一点ものです。他に違う絵柄で3作品あります。この作家さんの絵はどれも可憐なお花が描かれて素敵だったので毎月一客ずつ購入しました。
❤ 2日目 ❤ 4月29日《 餡バターサンド 》 甘い粒あんに風味豊かな北海道バターも入った贅沢なサンド!
今朝の朝食は餡パン。早起きをして、餡パンの粒餡を作りました。餡子づくりもいつかやりたいと思っていた事で、今朝に叶えました。フライパンですこし焼き目を入れたサンドイッチの食パンに、作りたての粒餡とバターをはさんだ “ 餡バターサンド ” の出来上がり(笑)
器は、清水坂陶器市で求めたお気に入りの珈琲カップと、大丸京都店5階にあるアフタヌーンティーで買ったお皿。どちらも20年以上使っている馴染みあるものです。
職場が大丸京都店に近いこともあって、食器はいつも5階のアフタヌンティーコーナーで買っています。その中でもとくにお気に入りが写真の食器です。右側、グリーンのティーポットは、柔らかな印象を与える淡いグリーン色で、フォルムと色に一目ぼれで購入しました!大切に大切に使っている20年来の食器たちです。
❤ 3日目 ❤ 5月2日《 ホテルの朝食スタイル・ブレックファースト 》 今日からホテルの朝食を意識してブレックファーストに本腰入れます!
みなさま!今朝の朝食です!ちょっとしたホテル並みのブレックファーストが出来たと思うのですが、いかがでしょうか?
メニューは、「 ポークウインナーとキャベツのコンソメスープ 」、「 オレンジのマリネサラダ 」、「 トースト 」、「 自家製キウイのジャム 」と、珈琲です。
野菜、肉、果物が入ったバランスの良い献立ができました。朝食が美味しいと1日が上手く行きそうな気がしますし、確実にエネルギーが体に入るので、「さあ、今日も1日頑張るぞ」と力がみなぎります。不思議なものですね。そして、彩り鮮やかなサラダとキウイジャムが付いて大満足の朝食です!ちなみにキウイジャムは私が前夜に作りました~。
★【 書籍の紹介 】★
14年前に出会った手づくりジャムのHow to 本をご紹介。菓子研究家の いがらしろみ さんの「果物でつくるコンフィチュール」という本で、私の大好きな本のなかの一冊です。コンフィチュールとは、ほぼジャムと同じです。!19種類の果物のジャムの作り方が1冊にギュッと詰まっています。どれも無理なく作れるレシピ内容です。おうちでゆっくりできるときは、ジャムづくりをおすすめします。甘いお砂糖と果物を焦がさないように、鍋の中をゴムヘラでクルクルと回しながら、出来上がる美味しいジャムを想像して楽しみましょう。
雑学 ジャムとコンフィチュール
★コンフィチュール…砂糖や酢、あるいは油などに漬けて食材を保存することを目的につくられるもの。ジャムよりは粘り気がない。
★ジャム… “ ぎっしり詰め込む “ という意味があって、ゼリー化などの凝固した形状で保存する。コンフィチュールよりは固めのジャム。
★【 京都コラム 】 “ ジャムの歴史 ” ★
日本ジャム工業組合によると、ジャムは、日本へ16世紀後半に宣教師からもたらされ、明治10年に国産ジャム第1号として “ いちごジャム “ が作られました。東京の新宿にあった勧農局で日本初のいちごジャムを試売。本格的に販売したのは4年後の明治14年(1881)、長野県人により缶詰のいちごジャムが作られたときで、以来、長野県ではジャムづくりが盛んになったということです。
ちなみに、いちごに関して雑学です。平安時代中期の歌人・清少納言が「枕草子」で「いみじううつくしき稚子の覆盆子(いちご)など食ひたる」と書き記し、清少納言は日本古来から自生している野生の “ キイチゴ “ を食べていたようです。
❤ 4日目 ❤ 5月2日《 バターたっぷりホクホク北海道新じゃがの朝食 》 春の北海道のめぐみを朝食に!!
今朝の朝食です。昨日つくった苺ジャムがメインのブレックファースト。そして蒸した “ 北海道産新じゃが ” にバターを添えて…。今回は珈琲ではなく紅茶にました。なぜなら、紅茶に自家製の苺ジャムを入れて飲むためです。
そして、今回は、体のことを考えて免疫力を高めるリコピンたっぷりのトマトスープも登場!トマトスープの具材は冷蔵庫にある野菜をつかいます。ベースになるトマトスープは市販のトマトジュースを利用します。トマトジュースは飲めないのですが、お鍋に入れかえて
スープ仕立てにすれば飲めるんです(笑)。1人分として半分の100mlを使用。残りの半分は次回に使用します。1パックで2回分のスープが作れます。たっぷりの野菜と市販のトマトジュース(カゴメトマトジュース)、そしてコンソメスープ(味の素コンソメ)の素を入れて味を調えます。体にやさしいスープができあがります。
献立は「お野菜たっぷりのトマトスープ」、「ホクホクの北海道新じゃがバター添え」、「ピクルスのサラダ」、「苺のフルーツ」、 「手作り苺ジャム」、「トースト」、「紅茶」でした。
❤ 5日目 ❤ 5月6日《 筍のバターしょう油焼きブレックファースト 》 バターとしょう油で旬の筍を味わう!
メインは “ 筍のバターしょう油焼 ” です。岡本先輩にいただいた筍を存分に楽しんでいます。また、フルーツヨーグルトも入っています。もうじき苺ジャムがなくなります。次のジャムは何にしようか思案中です。
献立は「筍のバターしょう油焼」、「自家製胡瓜のピクルス」、「人参のキャラットラペ」、「フルーツヨーグルト」、「トースト」、「紅茶」です。
さて、手作りの “ キウイジャム ”と “ 苺ジャム ” を作ったので、前回から飲み物は珈琲から紅茶にしています。
私の紅茶は日東紅茶のティーバッグです。50袋1カートンのお徳用です。この黄色と赤色のデザインがワクワクします。小学校2年生のときに初めて飲んだ日東紅茶。紅茶にレモンとお砂糖を入れて飲むと言うのが、大人になったみたいでワクワクしたんですよね~。その記憶がよみがえります(笑)。
さて、この紅茶のおともになるのが、お砂糖のかわりに入れるジャムなんです。
ジャムのなかにもお砂糖がたっぷり入っていますので、紅茶に甘みをほどこして苺の果肉と、苺の酸味が味わえます。
雑学 日本への紅茶の上陸
日本紅茶協会によると、日本がはじめて紅茶を輸入したのは、明治20年(1887)。イギリスから100㎏の紅茶を輸入しました。かつては日本でも紅茶が生産されていましたが、1971年の輸入自由化にともない、日本で販売される紅茶は輸入品に切り替わりました。日本における紅茶の消費はティーバッグの導入や缶入りのドリンク開発を契機に飛躍的に増加したのだそうです。
私が、小学校2年生でワクワクした時代と輸入自由化がほぼ一致します(笑)。年齢は数えないでくださいね…。
❤ 6日目 ❤ 5月8日《 オムレツとシャウエッセン・ソーセージの朝食 》 ボリュームアップの朝食でフルーツヨーグルトも登場!
今回はボリュームアップしたメニューになっています。献立は「オムレツとフレッシュトマトソース添え」、「シャウエッセンのソーセージ」、「人参のキャロットラペ」、「フルーツヨーグルト」、「自家製苺ジャム」、「トースト」、「珈琲」です。
ソーセージも、たぶん小学校高学年で食べた記憶からずっと日本ハムさんの “ シャウエッセン・ソーセージ ” を使っています。それまでのソーセージは皮が真っ赤の色をしていたんです。高学年になったときから急に色のない薄茶色の皮(腸詰タイプ)のソーセージが市場に出回りました。今は赤色のソーセージはあまり見られなくなりましたが、当時は色の変化に戸惑った記憶があります。衝撃的でした。
スーパーへ買い物に行って豊富に並ぶ商品。メーカーがたくさんあるなかで、手に取る商品は小さいころから食べ慣れているメーカーの物を選んでいます。紅茶もしかりソーセージも、そしてヨーグルトも実は昔からあるメーカーのヨーグルトを選んでました!
このヨーグルトは蓋のシート開けるとなんと、フルーツがごろごろ入ってます。それも大きなのが!!!細切れじゃないですよ。ぶどうが2個、パインが2個、白桃が1個、みかんが2個。毎朝これを食べます。少し甘めでプレーがお好きな方にはおすすめできないですが、このヨーグルトの酸っぱさと甘み、フルーツの酸味と口のなかでのフルーツゴロゴロ感がたまりませんね。
❤ 7日目 ❤ 5月6日《 カレー風味のバターライスと新玉ねぎのバターポン酢焼 》 バターが香るスペシャルブランチ
総集編7日目の朝食は、ボリュウム満点のスペシャルブランチです。スープあり、フルーツあり、ソーセージあり、そして、なんとライスがあります。カレー風味のバターライスとバターポン酢ソースの新玉ねぎ焼を献立に入れました。お昼も兼ねてブランチです。
メニューは「カレー風味のバターライス」、「バターポン酢ソースの新玉ねぎ焼」、「シャウエッセンソーセージ」、「ゴロゴロ野菜のトマトスープ」、「人参と玉ねぎのマリネサラダ」、「オレンジとバナナのフルーツ」、「トースト」、「珈琲」、「自家製苺ジャム」。
色とりどりの食材で目覚める朝食は楽しいですね。7日間を振り返り “ 美味しい朝食 ” を作れたことに感謝です。これからもしばらく続けていきますので、またご覧になってくださいね。
❤ Mamingのつぶやき ❤
今回、7日間の朝食を振り返りブログをアップ。中身の進行はアップした写真を見て、作ったときのことを思い出しながら、また、スーパーへ買い物に行ったことを辿りながら検証。
一つ発見したことがあります。メーカーにこだわっていたわけではないのですが、メーカー選びは自然と、小学校から中学校あたりで口にしていた物にかなり依存しているなという事がわかりました。小さい頃の経験、体験、記憶はあなどれませんね!!!
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❤ Mamingの京都エッセイ❤ vol.2
コロナ感染の影響で、外出自粛宣言が出されしばらくの自宅待機。「自分が今、自宅でできることは何か?そう!料理をきちんとやってみよう!」でした。" きちんと ご飯 週間 " (しっかりご飯をたべよう)と銘打って、「谷口真由美のフェイスブック」で情報をあげて2回目の投稿です。4月27日のフェイスブック
で伝えられなかった情報をこの ” maming1965ブログ ” で詳しく公開。料理を通して見えてくる “ 京都の歴史や文化、伝統 “ もご案内できればと思います。最後に ” mamingのつぶやき ” も読んでくださいね!
【 目次 】目次の各項目の上をクリックすると、その文章へ移動します。
★おうちで暮らそう 4月27日 “ きちんとご飯 週間 ” 第2弾!★
みなさんこんにちは、今回もしっかり下記の4品を頑張ってつくりました。素材を生かしたお料理になっていると思いますので、ゆっくりご覧ください。
一品目《 筍の木の芽和え 》 木の芽と白味噌をからめた筍料理で春を満喫!
春の旬の食材は?と聞かれたら、「筍」は、選ばれる食材のベスト3まで入るのではないでしょうか。寒い冬から少し暖かさを感じる3月下旬。桜の便りとともに筍料理が恋しくなります。スーパーや八百屋さんの店頭で見る、まだ竹の皮が付いたままの筍の値段は高い。だからあきらめて少し安価な、真空ビニールに入った水煮されているものを毎年買っています。しかし、今年はなんと前職の先輩からたくさんの筍をいただきました。今朝とれたての、それも湯がいてくださった物をいただいて…、なんと今年は幸運な。
今年最初の筍料理は、今回ご紹介する「筍の木の芽和え」です。白味噌とすりつぶした山椒の葉をまぜて、ほのかに香る山椒の風味も楽しみます 。筍と白味噌、山椒の葉をマッチングさせた最初の人は誰だろうか?その方に御礼を言いたいと思います(笑)。
【 クッキング 】水煮をした筍を小さく角切りにする→さっと湯がく→湯がき上がった筍を冷ます→すり鉢に山椒の葉を入れてすりつぶす→山椒の葉がすりつぶされたすり鉢で練り味噌(白味噌、砂糖、酒、みりん)を入れる→練り味噌と筍を和える
●ひとこと…以前にたくさん作り過ぎたことがありました。量が多いと白味噌がお腹にもたれてきます。1人分は小さな小皿にちょこんと盛るくらい。あともう少しほしいなと思う腹8分目の量が良いかと思います。
★【 京都コラム 】 “ 筍 ” ★
筍について
属性:イネ科タケ亜科タケ類
京の筍ブランド:「 京たけのこ 」 京のブランド産品の一つとして登録
京の筍産地:嵯峨野産(右京区)、大枝(おおえ)塚産(西京区)、大原野産(西京区)、西山産(京都府乙訓郡)など
日本の種類:中国より伝来した「 孟宗竹 (もうそうちく) 」
栄養価:タンパク質に富み、カリウム、食物繊維も多くふくむ
呼び名:竹の子(地中にある状態)→ 筍(地面に芽を出し、そこから10日間位の食用に適している期間)→ 竹(10日過ぎると食用でなくなる。成長が著しく増す期間 ※成長は2~3か月で止まる)→ 薮(竹が群生している竹林)
※筍の漢字は竹と旬にわかれ、竹の子の旬であるから「筍」となったという説と、“ 旬 ” が暦の十干の10日間示す単位でもあり、竹の子が芽を出したところから10日間の意味を表わすために、十干の “ 旬 ” と “ 竹 ” を合わせたという説があるそうです。
歴史
筍の記述は「古事記」にも見られ、古くから日本で生殖していた筍が食べられていたようですが、現代、日本で食べられている「 孟宗竹 」の母竹が伝来したのは諸説あって、ここでは年代の古い物から2説をご紹介します。
①明国の僧・隠元説…承応3年(1654)宇治の黄檗山萬福寺へ明国の僧・隠元が孟宗竹の母竹を携えて来日し、これが京都西山の麓一帯に定着した。※農林水産省・近畿農政局「京のブランド産品」からの説明
②島津藩・島津吉貴説…江戸幕府八代将軍・徳川吉宗の江戸時代(1736年ごろ)、薩摩藩四代藩主・島津吉貴(よしたか)が、中国から琉球経由で入ってきた母竹を島津家別邸の庭園へ2株移植したことに始まる。※農林水産省・北陸農政局
「古事記」で登場。神のピンチを救った「筍」
筍は、日本最古の歴史書「古事記(和銅5年、712年)」の中に登場し、飛鳥時代には筍は食されていたと思われます。古事記の中で最初に国土を作った夫・伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と妻・伊邪那美命(いざなみのみこと)の夫婦の神が、たくさんの神々を生んでいきます。
その妻の伊邪那美命が “ 火の神 “ を産んだとき、生まれてきた神の “ 炎 “ で命を落とし、死の世界 “ 黄泉の国 ” へ行きます。夫の伊邪那岐命はどうしても妻に会いたくて、行ってはいけない黄泉の国へ行ったところ、妻の体にウジ虫がたかり変わり果てた姿に夫は驚いて逃げ出しました。醜い姿を見られて恥をかいた妻は怒り、醜い鬼の黄泉醜女(よもつしこめ)に夫を追いかけさせます。
おっかける黄泉醜女から必死に逃げる伊邪那岐命は、捕まりそうになる度に持っていた櫛の “ 湯津々間櫛(ゆつつまくし)“ の歯を折って、黄泉醜女に向かって投げました。折れた櫛の歯がはたちまち 「 葡萄 」に 変わり、黄泉醜女がその葡萄を食べている間に黄泉醜女から逃れ、そしてまた追ってくる黄泉醜女に捕まりそうになれば折った櫛の歯を投げる。すると今度は、歯は 「 筍 」 に変わり黄泉醜女は筍を食べる、伊邪那岐命は投げれば食べ物に変わる櫛の歯を折りながら逃げる時間を稼いで、やっとの思いで黄泉の国から脱出することができたという物語です。
ここでは、「 筍 」 が、国土を作った神の伊邪那岐命のピンチを救った食べ物として登場しています。私たちも筍を食べて知らず知らずにピンチを乗り越えているのかもしれませんね。不思議なお話です。
★【書籍の紹介】★
平藤喜久子著書の「日本の神様 解剖図鑑」をご紹介します。
日本の神道における八百万の神々をわかりやすく特徴をとらえて、神様の性格をピンポイントで解説。例えば興味深いところで一例をあげると…。今回、「筍」でご紹介した伊邪那岐命、伊邪那美命の夫婦の間に生まれた最初の神様は「蛭子神(ひるこのかみ」と言われ、後に「えべっさん」(ゑびす/恵美須/恵比寿など)さんと結びつく興味深い話まで解説されています。
雑学 ことわざ
「雨後のタケノコ」…雨が降ったあと、タケノコが次々と出てくる様に例えて、何かをきっかけとして、ある物事が相次いで現われるこのと例え。
「タケノコ生活」…タケノコの皮を一枚ずつ剥ぐように、身の回りの衣類や家財道具を少しずつ売って食いつないでいく生活のこと。
「タケノコ医者」…薮の中のように見通しがきかない医者のことを「薮医者」と言い、筍はまだ薮にも(薮医者にも)至っていないことから薮医者にも至らない医者のことを意味する。
二品目《 にんじんのキャロットラペ 》ワインにも合う常備菜!
私がワインのおともの料理としてよく注文をするのが、この “ キャロットラペ “ 。フランスの人参サラダで、千切りにした人参を、酢とオリーブオイルで和えた手軽なお料理です。家では常備菜として作り置きをしています。彩りサンドイッチを作るときは絶対にこのキャロットラペのオレンジ色は欠かせません!
【クッキング】人参をスライサーなどで千切りにする→塩もみして水気をとる→酢とオリーブオイルで和える ※瓶詰をして冷蔵庫に保管すれば3~5日ほど持ちます。
●ひとこと…簡単な料理にしては、作って差し上げると「すごい!おしゃれ」と称賛される献立の一つですから、ぜひ作ってみてください。アレンジとして、トッピングにオレンジの細切れと干し葡萄を、いただく寸前に和えるとよりおしゃれ度が増します。
★【 京都コラム 】 “ 西洋にんじん ” ★
西洋にんじんについて
属性:セリ科のニンジン属
原産国:アフガニスタン
伝来:東洋系…アフガニスタン→中国→日本へ伝来 ※細くて長いにんじん
西洋系…アフガニスタン→オランダ→イギリス→日本へ伝来 ※太くて短いにんじん
※現在の主流流通は西洋系のにんじん
流通の種類:一般に家庭へ流通しているにんじんは…西洋系にんじん
※京都のブランドニンジンは東洋系にんじん…金時にんじん(東洋系にんじんで、京人参 とも呼ばれる)。西洋にんじんが伝来するまで東洋系にんじんが主流だった。甘みが強く煮崩れしないので和風料理に使われる。京野菜の一つ。
歴史(伝来)
東洋系の人参(胡蘿蔔)が16世紀に伝来。江戸時代末期に現在私たちが食べている西洋系の人参が伝来しました。東洋系の人参は栽培が難しく主流は西洋人参へと変わっていきました。
雑学その1 本来の「人参」は朝鮮人参を示していた
「人参」とは、元来薬などで珍重されていた「朝鮮人参」のことを指していました。一方、中国から伝来した東洋系の人参はと言うと、「胡蘿蔔(こらふく)」と呼ばれていました。胡蘿蔔の “ 胡(こ) ” は、外来という意味があり、“ 蘿蔔(らふく) ” は、すずしろ(大根)にあたり、外来の大根として名称がついていました。ちなみに外来種の食べ物として “ 胡 ” がつくものを探してみると、「胡麻(ごま)」、「胡椒(こしょう)」、「胡瓜(きゅうり)」、「胡桃(くるみ)」などがあります。古来より胡の漢字をつけて外来種と国内生産を区別していたのですね。
雑学その2 徳川ゆかりの朝鮮人参は「御種人参(おたねにんじん)」と呼ばれていた
江戸時代まで、「人参」は朝鮮人参のことを指し、朝鮮人参は貴重でほとんど輸入に頼っていました。しかし、江戸幕府八代将軍の徳川吉宗は、対馬藩に命じて朝鮮半島で朝鮮人参の苗を入手して日本で栽培、後に各地の大名にも種を分けて栽培をうながしました。これで、輸入で高価だった朝鮮人参をより身近なものにしたということです。ちなみに、将軍・吉宗が朝鮮人参の栽培を推奨以後、「御種人参(おたねにんじん)」と和名で呼ぶようになりました。
三品目《 千切り大根のハリハリ漬けとほうれん草、もやしの胡麻和え 》簡単おかずの定番料理!!!
冷蔵庫に必ずあるのが “ もやし ” 。もやしをさっと炒めてオイスターソースや醤油をたらして食べたり、焼きそばの具材にしたり何かと重宝な野菜です。今回はほうれん草と一緒に胡麻と和えました。
【クッキング】ほうれん草ともやしを洗う→ほうれん草ともやしをさっと湯がく→水気をしっかり切る→適当な大きさに切る→すった胡麻と醤油、砂糖
●ひとこと…むしゃくしゃするときは、口の中でもむしゃくしゃ。その役割が私の場合は “ もやし ” で、むしゃくしゃ食べています。安価でいろんな料理に添えることができるので便利です。
四品目《 千切大根入り味ご飯》お出汁がしみこんだ千切大根をご飯にまぜていただく!
切り干し大根の味ご飯は、切り干し大根の惣菜をたくさん作ったとき、翌日のごはんにその切り干し大根を、あつあつのご飯に混ぜていただく。切り干し大根は、乾物になった千切り大根を水に戻して出汁を含ませ、人参や椎茸、お揚げと一緒に炊いた煮炊き物の一品。京都のおばんざいの一つにもあげられています。大根に醤油や出汁がしみこんで美味しいです。
【クッキング】乾物の千切り大根を水に戻す→人参とお揚げさんを千切りにする→出汁をとってお醤油、お酒、塩少々(甘口の好きな方はお砂糖も入れる)で煮る→煮汁がなくなってきたら出来上がり→あつあつのご飯にまぜる(おかずにしてもOK)
●ひとこと…この料理も瓶詰やタッパーで数日保存ができます。多めにつくって翌日のお弁当のおかずなどに利用できます。冷めても美味しい料理です。
❤ Mamingのつぶやき ❤
先日、久しぶりに昼の時間に見たテレビは朝日放送の「徹子の部屋」。今、外出自粛でテレビの番組作りはストップ。どの番組でも総集編とかスペシャルとかで再放送です。
この日の徹子の部屋も過去の総集編(2016年11月14日の番組)でしたが、画面に3人のマダム!「ダ~ん」と3人。料理研究家の平野レミさん、タレントの清水ミチコさん、歌手の森山良子さん。名前を聞くだけで陽気な番組編成・予想されますよね(笑)。
マダム3人の始終笑っている姿に圧倒されてしまいました。各々で話をされるから収拾がつかない混乱を極める場面がいっぱいあって、何を話しているのか内容はさっぱりわからず終いでしたが、不謹慎な場合もありますが基本 “ 笑う ” というのは、良いなと思いました。
だから、皆さまにも少しでも明るくと、❤Mamingのつぶやき❤で笑顔いっぱいの画面の写真とともにアップさせていただきました!!!なんと、この3人にユニット名があるのですよ…この番組で、即興で、同番組のディレクターがつけられたとか!
平野レミ
清水ミチコ
森山良子 やだ~3人の頭文字を取って 平清森(平安時代末期、平家の頭・平清盛になぞって 平清森 )たいらのきよもりですって~
ちょっと嬉しくなりました。
❤ Mamingの京都エッセイ❤ vol.1
コロナ感染の影響で、外出自粛宣言が出されしばらくの自宅待機。「自分が今、自宅でできることは何か?そう!料理をきちんとやってみよう!」でした。" きちんと ご飯 週間 " (しっかりご飯をたべよう)と銘打って、「谷口真由美のフェイスブック」で情報をあげています。フェイスブック
で伝えられなかった情報をこの ” maming1965ブログ ” で詳しく公開。料理を通して見えてくる “ 京都の歴史や文化、伝統 “ もご案内できればと思います。最後に ” mamingのつぶやき ” も読んでくださいね!
【 目次 】目次の各項目の上をクリックすると、その文章へ移動します。
★おうちで暮らそう 4月22日 “ きちんとご飯 週間 ” 第1弾!★
みなさんこんにちは、しっかり下記の4品を頑張ってつくりました。彩りも考えてみましたので、ゆっくりご覧ください。
一品目《 春キャベツのコールスロー 》 旬の食材をいただく!
春の季節、スーパーで買い物をしていると、よく目にするのがPOPで必ず頭文字につく ” 春○○○ ” の「春」。買い物をしていて季節を感じる一コマです。今回もスーパーで「春キャベツ」のPOPを見たので、「旬をいただきます!」とつぶやいて柔らかいキャベツを、買い物カゴへ入れました ♪
【 クッキング 】キャベツの千切り→塩で軽く揉む→水気を切る→ツナを入れる→マヨネーズで和える ※好みでレモン汁や粒マスタードを入れる ※春キャベツは葉が柔らかいので塩の入りが早いです、注意。
●ひとこと…キャベツの千切りは大きめでも大丈夫。春のキャベツはこんなにも柔らかいのかと、いつも買っているキャベツとは違う感触を楽しんでください。柔らかさが春なんですね。
二品目《 干瓢(かんぴょう)と人参の白みそ辛子和え 》精進料理の一品!
精進料理らしいおかずを一品作りたい!そこで思い出したのが、うん十年前に仕事でうかがった臨済宗妙心寺の塔頭・東林院の料理。東林院へ ” 精進料理 ” のお話を伺うために、住職の西川玄房さんを訪ね、自ら精進料理を教えておられる教室へ、生徒さんと一緒に学ばせていただきました。その時のことを思い出して作ったのが、今回ご紹介する ” 干瓢 と人参の白味噌辛子和え ” です。干瓢といえば、お醤油と砂糖で甘辛く煮たてて、巻き寿司などの具材として使われている印象が強いですね。今回は脇役ではなく主役の食材として調理しています。
【クッキング】乾物の干瓢を水で戻す→干瓢を熱湯でゆがく→干瓢を絞り水気を切る→絞った干瓢を3センチほどに切る→和え衣(白味噌、昆布出汁、砂糖、みりん)をつくる→和え衣を弱火にかける(グツグツなったら火からおろす)→粗熱をとった和え衣に酢とからしを加える→完成した和え衣と干瓢を和える→ゆでた人参を添える。
●ひとこと…和え衣が京都らしさを添える “ 白味噌 ” なので、これをマスターして来客に出して差し上げると、やるね!と思われること間違いなし!「これ、干瓢なんですよ」と、ふだん使わない食材の話をするときっと会話が弾みますよ。
★【 書籍の紹介 】★
東林院住職・西川玄房 著書「禅寺のおばんざい」。京都の四季折々の精進料理が100食納められている料理本。春夏秋冬ごとの献立と、食材の恵みと、精進料理の教えが書かれています。料理の写真が一品一品丁寧に撮影されていて、美しい料理の写真を見ているだけでも、温もりを感じて心が和む内容となっています。
★【 京都ならぬ滋賀コラム 】 “干瓢” ★
干瓢の歴史を調べると、となりの県「 滋賀県 」と深くかかわっているようです。京都のコラムならぬ “ 滋賀のコラム ” でご案内します。
干瓢について
原材料=ウリ科・ユウガオの果実(丸い大きな瓜と似ている)。ユウガオの果肉をリンゴの皮をむくように細長く削り取って乾燥させたもの。乾物の保存食。
主な生産地=現在は約90%が栃木県で生産されている。
生産発祥=摂津の国・河内の木津
歴史
中国の精進料理の食材として使われていたユウガオの実を、中国へ渡った留学僧が日本へ持ち帰り、16世紀ごろには摂津国(現在の大阪・木津)で栽培されたという記録があります。その後、“ ユウガオの実 ” が日本の精進料理でも使われたことから、社寺の多い京都・奈良の需要が増えて、近隣の滋賀県水口でユウガオの実を栽培。実を加工した “ 干瓢 ” が滋賀県でも盛んにつくられました。しかし、時を経て主な生産地は、栃木県壬生町へと移り変わり、今では栃木県が「干瓢」生産量日本一を誇っています。
栃木県で干瓢が作られるようになったのは、今から約300年前の江戸幕府七代将軍・徳川家継の時代で、正徳2年(1712)に近江国の水口藩から下野国(今の栃木県)壬生藩に国替えをした藩主・鳥居忠英(とりいただてる)が、赴任した先の下野国壬生藩には特産物が無いことを憂いて、もといた近江国の水口藩から干瓢になるユウガオの苗を取り寄せたのがはじまりとされています。ユウガオの実「干瓢」は、中国から摂津国(大阪)、近江国(滋賀県)を経て下野国(栃木県)へと移ったのです。
ちなみに、関西では今でも滋賀県水口の「水口かんぴょう」として生産されています。かつては滋賀県水口藩が生産量を誇った証として、歌川広重の浮世絵である “ 東海道五十三次 “ の「水口の宿」(天保4年・1834年以降)で、乳飲み子を負ぶった女性が干瓢を干す風景が描かれています。今や常に食べない食材の干瓢ですが、時の世相をしめす浮世絵に描かれているということは、当時の主力食材だったのですね。
★【京都コラム 】“妙心寺と東林院 ” ★
妙心寺は、京都の洛北・衣笠山の南に位置する臨済宗妙心寺派の大本山。建武4年(1337)に花園法皇の願いで、法皇の別荘である花園離宮を禅寺としたのが始まり。大徳寺の僧・宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう/大燈国師)の推薦により、関山慧玄(かんざんえげん)が開山となって寺が建立されました。
臨済宗の名だたる寺院の中でとくに経済基盤が確立された寺院として知られ、中興の祖(寺の再興に尽力した僧)と言われる妙心寺・第6祖の雪江宗深(せっこうそうしん)が、僧の在り方、寺の組織化、経営などを細かく見直して盤石な基盤をつくるために質素倹約を実行。禅寺の中でも「妙心寺の算盤面(そろばんづら)」と呼ばれることもあるそうです。
東林院は、臨済宗妙心寺の塔頭寺院。享禄4年(1531)に室町時代の武将・細川氏綱(うじつな)が、父の高国(たかくに)の霊を弔う菩提寺として建立されました。
境内には10数本の “ 沙羅双樹 ” の木があり、6月には花をたくさん咲かせるため「沙羅双樹(釈迦が亡くなった場所にあった樹木をしめす)の寺」としても知られています。また、精進料理も有名で料理にちなんだ行事も開催されています。
「精進料理を体験する会」 毎週の火曜、金曜日
「小豆粥で初春を祝う会」1月12日~1月31日
「沙羅の花を愛でる会」6月15日~6月30日
※日程は変更されます。コロナ感染の影響で開催されない場合があります。
三品目《 甘辛こんにゃく 》体をきれいにするこんにゃく料理!
小さいころ、祖母から「こんにゃくは体の砂をおろしますのえ」と聞かされ、砂なんて食べていないのに何を言っているのかわからないと思いつつ、後に体の中をきれいに掃除する食材だということを知りました。原料は “ こんにゃく芋 ” で繊維がたっぷりあって腸内を整えてくれるのだとか。さて、調理ではなかなか味が浸み込まない食材であるため、フライパンで焼き目をつけてお醤油ベースで味付け。香ばしい胡麻を入れていただきます。
【クッキング】
こんにゃくを8㎜くらいの厚さに切る→5~6分湯がく→湯切りしてフライパンで炒める→醤油、水、砂糖、みりんを入れてからませる→汁気がなくなるまで中火で煮る。
●ひとこと…ささっとできる簡単料理なので、急ぐときは “とりあえずの一品 “ としてだします(笑)。細長く切った(長方形)こんにゃくの真ん中に包丁で切れ目をいれて、こんにゃくの片方の端を切れ目にくぐらすと、写真のような、ねじれたこんにゃくになります。このひと手間が料理をより一層グレードアップさせてくれますよ!!
★【京都コラム】“ 金剛寺のこんにゃく ” ★
“ 甘辛く炊いたこんにゃく “ というということで、八坂神社の南、八坂の搭(法観寺)の近くにある金剛寺の 本尊・青面金剛(しょうめんこんごう)と、“ こんにゃく封じ祈祷 ” をご紹介します。金剛寺と言わずに「八坂庚申(こうしん)堂」や「庚申さん」、「カラフルなくくり猿の寺」と言えばわかるでしょうか。
歴史は飛鳥時代、渡来豪族の秦河勝が秦氏の守り本尊として青面金剛を祀り、後に平安時代(960年頃)の僧・浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)は、人々がいつでも本尊へお参りできるようにと御堂を建立したことに始まります。
青面金剛とは
干支の暦で60日に一回おとずれる「庚申の日」(庚・かのえ/申・さる)には、人間は自分の体内にある三尺の虫(さんしのむし)が、夜中寝ている間に体から脱け出して寿命を司る神の “ 天帝 “ に、その人間の悪行を告げに行く日とされています。
悪行を告げられた人間は罰として寿命を縮められる。これを回避するには、庚申の日の夜は寝ない。そうすれば三尺の虫は出てこれないので寿命は縮まらない。庚申の日は寝ないで徹夜をする庚申信仰の「庚申待ち」という慣わしが行われました。
しかし、金剛寺の本尊・青面金剛がその三尺の虫を食べる仏様とわかり、いつの頃からか、庚申の日にはこの金剛寺の本尊・青面金剛を拝んで寿命を縮めないようにお願いをしたということです。
こんにゃく封じ祈祷
その60日に一回おとずれる「庚申の日」には庚申護摩供とこんにゃく封じ祈祷が行われて、この日に甘辛く炊いたこんにゃくが参拝者に接待されます。“ こんにゃく ” は浄蔵貴所が父の病をこんにゃくで治したことにちなんで、病名を書いた紙人形をこんにゃくに貼って天井に吊るす。すると、こんにゃくに含まれている水分が、天井からぽたぽたぽたと落ちるさまが、“ 水が抜けるように病も抜ける ” となって、今日もこの祈祷が行われています。
くくり猿のご利益
門をくぐり、境内に入るやいなや目に入ってくるのが赤、青、黄色のカラフルな縁起物の猿です。両手両足をくくられて連なって吊るされている姿は、心をうまくコントロールされている状態を表わしているとか。参拝者は好きな色の手足をくくられた猿を授かって、ご本尊の青面金剛へ「欲を意欲にかえて、うまく心をコントロールできるように」とお願いするのだそうです。
四品目《 ほうれん草の胡麻和え 》胡麻和えの定番ビタミンAが豊富なほうれん草!
ほうれん草の胡麻和えは、母から最初に教えてもらった料理。すり鉢に、炒った胡麻をざらざらざら~っと目分量で入れて、すりこぎ棒をごりごりとすり鉢に当てて胡麻を砕きます。ほどよく胡麻が砕けてほんのりと香ばしいにおいが漂えば、醤油と砂糖を入れて味を調えます。甘い胡麻和えが嫌いな人は砂糖を控え目、ちょっと酸っぱさを入れたいときは酢を入れる。この調整をすり鉢の中で手際よく済ませている母の姿がかっこよかったです。この胡麻メインの調味料がしっかり出来上がれば、このすり鉢に湯がいたほうれん草をいれて絡めるだけ!なんとシンプルな料理でしょうか!調理はこのすり鉢の中で完結してしまいます!
【クッキング】すり鉢で炒り胡麻をする→砂糖、醤油と塩少々を入れる→茹でたほうれん草を絞って水気を切る→水気を切ったほうれん草をすり鉢の中で調味料と和える。
●ひとこと…調味料がしっかりできれば、ほうれん草の代わりに、きゅうりや、もやし、人参、大根などでも和えることができます。
★【 京都コラム 】 “ すり鉢 ” ★
すり鉢の料理をして、ふと、すり鉢のことを調べてみたくなりました。すり鉢は精進料理が紹介されるときにお寺の厨房(典座)などで調理道具としてよく見かけます。京都となにか関係はあるのかなと思い調べてみると…。臼(うす)の一種で雑穀の脱穀や製粉、餅つきなどに用いる道具とありました。素材は陶器製で日本の岡山県・備前焼にはじまり、器の内側には “ 櫛目 ” という放射状の溝を作ってあるのが特徴で、備前焼、信楽焼、瀬戸焼、丹波焼、常滑焼、越前焼のすり鉢があるそうです。
歴史
平安時代末期の絵巻物で病気を記した「病草子(やまいぞうし)」(国宝)に、すり鉢を使う女性の姿があり、実際にすり鉢が出土したのは鎌倉中期からだそうです。
ちょっと余談になりますが、すり鉢の「する」が、あまりよくない言葉の「お金をする(お金を取る)」につながるために “ 忌み言葉 ” として嫌い、「する」を「当たり」に変換して「当たり鉢」と呼ぶことがもあります。また、人にへつらう意味の「ゴマをする」の言葉はよく使いますね。これは、すり鉢で炒り胡麻をすると胡麻の油が出て鉢やすりこぎ棒にこびりつく様が、人間のすり寄っていく姿に似ていることから出た言葉です。意外な事に幕末の流行語で、同じ意味で「ミソをする」とも…。
話しは歴史にもどり、すり鉢は味噌をすることもあって、味噌の製造が機械化するまでは、原料の大豆をつぶす役割もありました。大豆のほかに、豆腐や魚のすり身、とろろ汁の山芋をするなど調理には欠かせない道具でしたが、機械化が進んですり鉢の重要性はなくなり現代では、すり鉢を持つ家庭も減りつつあるようです。
❤ Mamingのつぶやき ❤
おうちでじっくり料理を作っていますと、食材や道具がやけに気になりました。1200年の歴史を持つ京都が、御所が長くあったのだからすべての物は京都につながっているはずと信じてやまない私は、「京都エッセイ」や「京都コラム」として、このブログに書きつづっていきたいです(できる範囲で)。
大丸京都店の福袋が面白い!!!京都の魅力いっぱい体験型福袋
大丸京都店2020年福袋 “ 「らくたび」代表取締役・若村亮氏がご案内「古都さんぽ 京都の魅力再発見まち歩きツアー」 ”
昨年に引き続き「らくたびの京都まち歩きツアー」が、大丸京都店様の2020年の新春福袋になりました。
“ 「らくたび」代表取締役・若村亮氏がご案内「古都さんぽ 京都の魅力再発見まち歩きツアー」 ” と題して、来年2月9日(日)に行われる散策ツアーの体験型福袋です。
この福袋は年明けの1月2日(水)に大丸京都店7階西エスカレーター東側特設カウンターにて、【限定5組(1組2名)】で販売。お申し込みが限定5組をこえますと抽選になります。
大丸京都店様と一緒につくりあげた福袋!
1月2日(木)八坂神社へ初詣の際は、大丸京都店の福袋を求めてお立ち寄りくださいね。
100万円の福袋にもらくたび京町家でお食事と町家見学ができる企画がありますので下記のURLでじっくりご覧ください!!!!
詳しくは下記のURLをクリックください(大丸京都店様の福袋詳細画面に移ります)
↓ ↓ ↓
https://www.daimaru.co.jp/kyoto/fukubukuro/
仁和寺 国宝金堂 へ参拝しました!
12月10日の早朝に仁和寺さんの境内を散策。
西門から弘法大師像があります御影堂へ入り参拝。そして菅原道真ゆかりの腰掛け岩がある水掛不動さんをお参りして、阿弥陀三尊が安置されています金堂を拝み続いて大日如来がおられる五重塔へ…さあ、次はこの度、修復が完了した千手観音がおられる観音堂へ行こうと五重塔を後ろにして振り返ったところ、その先に金堂までの参道を歩く仁和寺さんの僧の行列がありました。
早朝に金堂のお参りをされるのだと思い、そそくさと行列の後ろをついて歩き見ると、常には扉(蔀戸)が開いていない金堂が開かれて、眩しくも本尊の阿弥陀様が拝顔できたので外から手を合わせて参拝させて頂きました。すると仁和寺さんから「中でお参りされますか」と中へ導いてくださりました。
通常非公開の国宝の金堂に入り、私だけの特別公開はもったいないな~なんて恐縮しながらお経を唱ておられる金堂の中で拝ませて頂きました。
なんて嬉しい事が起こっのか!ただ嬉しいの一言です。阿弥陀様のお導き、貴重な体験をいたしました。この数時間後にしっかりと仁和寺様をガイドさせて頂きました。